すべてを1から自分で用意しようとすると大変です.
複雑な関数を組む必要があるときはモジュールが使えないかどうか調べてみましょう!
モジュールとは関数や定数がまとまったクラスのようなもので,インポートするだけで簡単に使えます.Webや機械学習など幅広く対応できるPythonにはたくさんモジュールが用意されています.
今回はモジュールの使い方について紹介します.
モジュールとは
モジュールとは関数や定数がまとめられたクラスファイルのことです.
機能ごとに分けられています.
- mathモジュール:数学に関連した関数や定数が使える 例)三角関数, 円周率
- datetimeモジュール:日付や時刻に関連した関数や定数が使える 例)今日の日付など
モジュールを使うときはimport文
と一緒に使います.
import モジュール名
こうすることで簡単にモジュールに定義された関数が使えるので,複雑な関数を定義する必要がないため楽ですね!
ライブラリとどう違うの?
モジュールと似たような言葉で「ライブラリ」という単語があります.
ライブラリは複数のモジュールがまとまり,あとからインストールできるようにしたものを指します.
PythonであればPandasライブラリが有名ですね.
このライブラリはデータ解析に役立つ関数や定数がまとまっています.
本来であればデータ解析をするなら複数のモジュールをインポートする必要があります.しかしPandasを使えばPandasライブラリをインポートすれば良いので,モジュールのインポートし忘れなど心配はありません.
ある作業をするのに定番のモジュールを集めたものがライブラリと覚えておきましょう!
モジュールを使ってみよう!
ここからは実際にモジュールを使ってみましょう.
mathモジュール
mathモジュールでは数学に関連した関数や定数が使えます.

fabs(x)
を使うとxの絶対値を返します.

import math
print(math.fabs(-10))
sin, cosなどの三角関数の引数はラジアン(弧度法)であることに注意しましょう.
そのため0°~360°の値は0~2πに変換してから引数に入れます.
ラジアンを表すときはmathモジュールに用意されているのでradian関数を使います.

import math
print(math.sin(math.radians(30))) # sin(30°)
datetimeモジュール
日付や時刻に関連した関数や定数を使えます.

datetimeオブジェクトのtoday()
を使おうとdatetime型で今日の日付を求められます.

import datetime
print(datetime.datetime.today())
関数単位でインポートする
指定する関数だけインポートこともできます.
from モジュール名 import 関数名
sin(30°)を求めるため,sin()
とradians()
だけをインポートしましょう.
複数の関数をインポートするときは,
で繋げます.

from math import sin, radians
print(sin(radians(30))) # sin(30°)
print(cos(radians(30))) # cos(30°)
sin()
は求められましたが,インポートしていないcos()
はエラーになりました.
インポートした関数だけ使えるようになったのが分かりますね!
まとめ
今回はモジュールの使い方について紹介しました.
モジュールを使うときはimport文
と一緒に使いましょう!
- 使う関数を指定しない場合:
import モジュール名
- 使う関数を指定する場合:
from モジュール名 import 関数名
すでに使う関数が決まっていれば関数名を指定しても良いですが,ざっくりとモジュールをインポートして使うのであれば指定する必要はなさそうですね!